子どもの学力を伸ばしたい!子どもが勉強に集中できる環境とは?

公開日:2022/12/15  最終更新日:2023/09/22

子どもが勉強に集中できる環境とは?

「子どもの学力を伸ばすには環境が大切」教育の世界では当然のように使われる言葉です。しかし、いったいどういう環境が子どもの集中力を高めるのか、よく分かっていない人が多いのも事実です。はたして、大量の教科書に囲まれた勉強机がベストな環境といえるのでしょうか?学習塾で20年以上の指導実績がある筆者が、分かりやすく解説します。

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学習環境はなぜ大事?学習環境が与える影響とは?

子どもにとって、学習環境はなぜ大事なのでしょうか?学習環境の良し悪しだけで子どものすべてが決まってしまうというわけではありません。

しかし、さまざまな研究から、学習環境の差が子どもの脳の発達に大きな影響を与えることはすでに知られています。

学業成績のよい人や、社会的成功をおさめた人物には、幼少期の学習環境にその秘密が隠されている例が多いのです。

ヒトは環境に左右される動物

環境がヒトの学習行動に大きな影響を持つことは、認知行動学や教育心理学といったさまざまな専門分野の研究で…といった難しい話はさておき、子どもの学びには環境が大切であることは誰もが理解できるでしょう。

なぜなら、大人が仕事をするときでも、集中できる環境もあればそうでない環境もあるからです。同様に、子どもの学習に適した環境というのは確かに存在しています。

心理学的研究から見るモチベーション

広い意味での環境、すなわち周囲からの声かけなども含めると、さらに学習環境は大切になってきます。

何かがうまくいったときに褒められて「よし、次もやるぞ!」となる内発的なモチベーションや、周囲の友達の努力を見て自分もがんばる気持ちになる、外的要因のモチベーションなどが有名です。

集中力を維持するには

学習時に集中力をどれだけ維持できるかは、子どもの年齢や能力によっても差が大きいものです。中高生にもなれば少なくとも1時間以上、長ければ数時間は集中を保つことも可能です。

ただし、感情を乱すような環境的要素、すなわちテレビ、誰かの会話、騒音などが多い環境では、いくら集中力がある子でも長く集中するのは難しくなります。

通知が頻繁に入るスマートフォンも含め、なるべくそうしたものを遮断できる環境が学習には適しています。

どんな学習環境にすればいいの?具体例を解説!

さて、理論の話が先行してしまいましたが、具体的にどんな環境にすれば子どものやる気が引き出せるのでしょうか?ここでは、具体例も紹介しながら解説します。

自発的な学びを大切にしよう

勉強するスペースについては、教科書やノートを広げやすい、きれいな机と椅子があれば充分です。子どもの学習環境を整えるうえでもっとも重視したいのは、自発的な学びの心です。

したがって、できれば勉強を強要するのは避けたほうがよく、問題集などを買い与えるなら書店に一緒に探しに行く、親が選んだ本はさりげなく目につくところにおいておく、といった作戦が有効です。

専用の勉強部屋は逆効果になる場合も

専用の勉強部屋を与えることは、逆効果になることも多いという事実が知られています。

もちろん、子どもが思春期を迎え、プライベート空間を欲しがる場合もありますが、勉強スペースについては家族と共用できる場所、つまりリビングやダイニングの一部を活用するのがおすすめです。

そうすれば子どもの学習方法や学びに対する態度の変化にも常に気を配ることができ、後述する声かけなども効果的に行うことができます。

お風呂やトイレに!?変わった活用術

受験など、大きなイベントに向けた勉強は、家族を巻き込むのも作戦の1つです。

お風呂や洗面所、トイレなど、本来は学習とは関係ない空間を勉強に活用するアイディアには「効果あり・効果なし」と賛否両論がありますが、家族仲のよい家庭であれば、家中に暗記項目の紙を貼って、楽しく・明るく応援するのも効果があります。

家庭でのポジティブな声かけも重要!

記事冒頭でも触れたとおり、広い意味での学習環境は周囲からの声かけ、家族内の雰囲気なども含まれ、それらも子どもの学習にとても大きな影響を及ぼします。

ほめたり叱ったり、わが子に対する声かけというのはとても難しいものですが、ここで紹介する基本を知っておくと、うっかり子どものやる気を削ってしまうような事態は防ぐことができます。

人は誰でも承認欲求を持つ

どんなに小さなことでも、努力や成果を周囲から認めてもらえることは満足感につながります。

いわゆる「承認欲求」と呼ばれるものの1つですが、子どもの承認欲求を上手に満たしてあげることは、学習効果を上げる最大の秘訣といっても過言ではありません。

もちろん、幼児期ではないので単純に何でも褒めまくるといった手法には限界があります。

子どもの表情などをよく見て対話し、必要だと感じたら、努力を認めるポジティブな感情をしっかり出すことが重要です。また逆に、うっかり否定的な評価をして、子どもの自己肯定感を奪ってしまうことのないように気をつけましょう。

禁止や報酬はほどほどに

「ゲーム禁止」「スマホを見すぎたらペナルティ」といった禁止や罰則で縛るのは、子どもの内心に強い反発心を生んでしまう可能性もあり、ストレスの原因にもなるため、過度に禁止を設定するのは避けたほうがよいです。

また「テストで〇△点以上だったらお小遣いアップ」といった報酬型の約束は、短期的な効果は見込めるものの、やがて報酬なしでは勉強しなくなるなど、中長期的に続ける手段としてはマイナス効果の恐れがあります。

親の背中は常に見られている

子どもの学習環境を考える上で欠かせないのは、常に親の背中は子どもに見られているということです。

きっとあなたもそうであったように、親の日常的な生活態度・習慣といったものを子どもはよく見ていて、ときに見習い、ときに反面教師にして育ちます。

わが子の成績を伸ばす環境を考えるとき、まず自分の生活態度を見直してみれば、多くのヒントが見つかるかもしれません。

まとめ

環境を意識した教育をすれば、自然と子どもの学習意欲や学習効率が上がり、塾や家庭教師は必要ないという場合もあります。

また一方で、いくら実績のある塾に通わせたり、高額の家庭教師をつけて子どもを学ばせたりしても、適切な環境がなければ成績アップは期待できないこともあるのです。

ただし、どういった学習環境がベストかはその子の特性にもよるうえ、常に最高の環境でなければ学べないというわけではないので、無理をする必要はありません。日々のちょっとした声かけなどを工夫し、よりよい環境を提供するのが親の務めといえます。

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